人文学部


川島浩平 教授


川島 浩平(かわしま こうへい)

■略歴

1961年8月29日東京生まれ
1985年3月筑波大学第二学郡比較文化学類卒業
1992年5月米国ブラウン大学歴史学部博士課程修了
1992年6月共立女子大学国際文化学部アメリカ文化コース研究助手
1994年4月神田外語大学外国語学部英米語学科講師
1998年4月武蔵大学人文学部欧米文化学科助教授
2003年4月武蔵大学人文学部欧米文化学科教授
2005年4月武蔵大学人文学部英米比較文化学科教授 現在に至る
2005年9月~2006年3月米国ブラウン大学客員研究員

■主要著作・論文・研究活動など

『都市コミュニティと階級・エスニシティ―ボストン・バックベイ地区の形成と変容、1850-1940―』御茶の水書房 2002年
『スポーツにおける名誉・称号』(共著)創文企画 2005年
『クラブが創った国アメリカ』(共著)山川出版 2005年
「人種問題とスポーツ―モハメド・アリからマイケルジョーダンへ」古矢旬編『史料で読むアメリカ文化史⑤―アメリカ的価値観の変容1960年代-20世紀末―』 東京大学出版会 2006年
「スポーツにおける人種差別を克服するために」『体育科教育』 2007年1月号 大修館書店

■専門・所属学会・その他前年の主要社会活動

 2005年9月から特別研究員として派遣された米国ロードアイランド州ブラウン大学から2006年3月に帰国、主たる研究テーマは「アメリカスポーツと人種意識」でした。同年4月からは教育活動に復帰し、「アメリカ再発見」と題する英語圏文化演習で、特別研究員として蓄えた経験と知識を授業に生かしました。英米文化論という講義では、「アメリカの歴史・文化と『人種』」というテーマを設定しましたが、ここでも滞米中に集めたデータやビジュアルデータなどが威力を発揮しました。
 
2006年度には学会・研究会で3回発表する機会を与えられました。アメリカでの調査の成果の一端を紹介しました。6月のアメリカ学会では"AMERICAN SPORTS: AN EMERGING FIELD OF INTERNATIONAL INQUIRY"と題して、9月の京都大学人文科学研究所の研究会では「日米における『黒人運動能力・身体能力(black athleticism)』表象」と題して、11月の日本スポーツ人類学会月例会スポじんサロンでは「『黒人』アスリートと 運動・身体能力(athleticism)―日米の学生による 表象・言説を手がかりとして―」と題して報告を行い、多くの意見や助言をいただきました。今年度の発表はいずれも中間報告的な内容でしたが、来年度にはこの成果をまとめて出版したいと考えています。
 
学術書翻訳として最初の試みにも挑戦しました。訳出した書籍は、約10年前に米国で論争を巻き起こした当時の話題書Darwin's Athletes: How Sport Has Damaged Black America and Preserved the Myth of Raceです。アスレティシズムがアフリカ系アメリカ人にとっての希望ではなく、むしろ落とし穴であるとする主張には、現在の私達日本人も耳を傾けるべきではないかと思います。人間の能力・才能と環境の関係について、一歩深く考えるきっかけとなれば幸いです。

■メッセージ

 現在武蔵へ来て9年目の年を終えようとしています。したがって、2007年度は私が武蔵で教鞭を執って10周年。早いものです。
 
着任時は36歳でした。当時の4年生のほとんどは21歳。年齢差が15年。「15年という年齢差は、兄妹・兄弟でもなく、親子でもない、それゆえに貴重な関係。この結びつきを大切にしよう」との抱負を語ったのを覚えています。それも今では45歳と22歳、23年の差となり、早めに子供を持ったとすれば十分親子関係が成立する差となりました。
 
私の学生さんに対するまなざしは、日増しに親のそれになりつつあることを自覚するこのごろです。そしてそれゆえに今まで見えなかったものが見えるようになってきました。この姿勢と関係を大切にしながら、ゼミや講義の内容をさらに充実させ、キャンパスでのアカデミック・ソーシャルコミュニティを成熟させていきたいと願う今日この頃です。